MARK1 格納容器破裂指摘
〔原発NEWS〕 「MARKⅠ」格納容器 40年前から米の規制当局者が相次いで「破裂」を警告
ニューヨーク・タイムズによると、「フクシマ」の格納容器の「MARK(マーク)Ⅰ」タイプに対して、今から40年も前の1972年段階かた、米国の専門家から使用中止を求める警告が出ていた。
「もしもマークⅠ型原発の冷却システムが故障したら、炉の周囲を包む格納容器は燃料棒の加熱でおそらく破裂するだろう。危険な放射性物質が環境に放出される」
If the cooling systems ever failed at a “Mark 1” nuclear reactor, the primary containment vessel surrounding the reactor would probably burst as the fuel rods inside overheated. Dangerous radiation would spew into the environment.
最初に警告したのは、米原子力エネルギー委員会の安全担当、ステファン・H・ハナウアー氏。
許容できない安全リスクを持った格納容器である、というのが使用中止を求める結論だが、その最大理由としてハナウアー氏は以下の問題点を挙げたそうだ。
★ 格納容器のデザインが小さすぎる(水素の圧力、及び水素爆発によって破裂する可能性がより高い)
このハウアナー氏に続いて、後に米国の原子力規制委員会の委員長となったジョセフ・ヘンドリー氏も、「こうしたシステム(マークⅠ)を禁止する考え方に引かれる」と、同じ1972年に語っている。
それどころか、1980年代の半ばには、米原子力規制委員会の当局者、ハロルド・デントン氏が「事故で燃料棒が加熱し溶解すれば、90%の蓋然性で破裂する」と警告を発してもいる。
同紙によれば、「MARKⅠ」は米国のGE社が1960年代に開発し、より安価でかんたんに建設できるとセールスポイントに売り込みを図ったものだそうだ。
MARKⅠ型はその後、改良が進んだが、同紙によれば、「フクシマ」がその改良型かどうかは不明。
同紙によれば、「フクシマ」の事故で、GE株は値下がりしているという。
⇒ http://www.nytimes.com/2011/03/16/world/asia/16contain.html?ref=asia
大沼:反原発運動家ではなく、米政府の当局者、それも専門家が「もう使うな」「事故を起こしたら90%、破裂する」と叫んだもの――それが「フクシマ」の「格納容器」だったわけだ!
こんなものを、日本の政府はよくもまあぬけぬけと、「安全だ」「安全だ」と繰り返して来たものだ!
Posted by 大沼安史 at 12:45 午後 | Permalink | トラックバック (0)
〔原発NEWS〕 人類、「未知の領域」へ
前記、ニューヨーク・タイムズの記事の中で、米国の専門家、R・アルヴァレーズ氏が、こうも指摘していた。
「私たちはいまここで地図のない未知の領域に入った」と。
We're in uncharted territory here.
アルヴァレーズ氏によれば、水素爆発の多発現象がそうだったように、チェルノブイリ型の水蒸気爆発などが起きるにしても、「知られざる多くを含んだあること」が起きる可能性があると指摘した。
私たち(人類)は「フクシマ」において、もしかしたらチェルノブイリを超える、未知の領域に踏み込もうとしているのかも知れない。
⇒ http://www.nytimes.com/2011/03/16/world/asia/16worst.html?ref=asia
Posted by 大沼安史 at 12:12 午後 | Permalink | トラックバック (0)
〔原発NEWS〕 使用済み核燃料 各号機に「10トン」?…………米専門家が推定
ニューヨーク・タイムズ紙によると、米国の専門家、ロバート・アルヴァレーズ氏(クリントン政権・エネルギー省アドバイザー)が「フクシマ」原発にある使用済み核燃料を各号機10トンと推定している、と報じた。
5機で50トン。「使用済み燃料」はもちろん、燃えカスではない。ほんの一部が燃えただけで、プルトニウム化している。
同紙はまた、各号機の「使用中核燃料」について、各号機「150トン」との専門家の推定を紹介している。
⇒ http://www.nytimes.com/2011/03/16/world/asia/16worst.html?ref=asia
Posted by 大沼安史 at 11:56 午前 | Permalink | トラックバック (0)
〔原発NEWS〕 厚生労働省 現場作業員の許容被爆量を一気に2.5倍、250ミリシーベルトに引き上げ
前記、ニューヨーク・タイムズの記事の中に、気がかりなことが出ていた。
厚生労働省が、(現場で最後ディフェンスにあたる50人を含む)作業員の被爆許容限度を100ミリシーベルトから、一挙に250ミリシーベルトに上げた、というのだ。
この250ミリシーベルトというのは、アメリカの原発作業員の許容量の実に5倍にあたるという。
⇒ http://www.nytimes.com/2011/03/16/world/asia/16workers.html?_r=1
いったい、どういうつもりなんだ、厚生省は?
ひどいじゃないか!
安全なところで作業させた、とでも言い張るつもりなのか?
Posted by 大沼安史 at 11:45 午前 | Permalink | トラックバック (0)
〔原発NEWS〕 ニューヨーク・タイムズも「50人、最後のディフェンス」と報道
ニューヨーク・タイムズも「50人が最後のディフェンス」を続けている、と報じた。
⇒ http://www.nytimes.com/2011/03/16/world/asia/16workers.html?_r=1
「50人の作業員たちは、ほとんど知られていない、エスカレートするばかりの――生存そのものにもかかわる犠牲を強いられている」
The workers are being asked to make escalating — and perhaps existential — sacrifices that so far are being only implicitly acknowledged.
Posted by 大沼安史 at 11:37 午前 | Permalink | トラックバック (0)
〔原発NEWS〕 フランスASN 「フクシマ」をINES事故基準で「6」と判定 チェルノブイリより1ランク下
フランス原子力安全局(ASN)は「フクシマ」を、INES事故基準で「6」と判定した。
「6」は最悪ランク「7」(深刻事故、accident majeur)の1ランク下の「大事故(accident grave)」。
チェルノブイリは「7」だった。
Selon le président de l'Autorité de sûreté nationale française, l'enceinte du réacteur numéro 2 ne serait plus étanche. L'accident de la centrale nucléaire de Fukushima a désormais atteint le niveau 6 à l'échelle internationale, l'explosion de Tchernobyl en 1986 était de niveau 7...
Posted by 大沼安史 at 11:28 午前 | Permalink | トラックバック (0)
〔原発NEWS〕 静かに悲しむ人々 パニックするハゲタカ
英紙インディペンデントに、こんな見出しの記事が載っていた。
「ヒステリカルな怒りはない。ただ、静かなる悲しみが流れるだけ」
No hysterical outbursts, just an endless stream of quiet grief
⇒ http://www.independent.co.uk/news/world/asia/no-hysterical-outbursts-just-an-endless-stream-of-quiet-grief-2242995.html
同じ電子版に、それとは正反対のこんな記事が。
「株式市場の混乱を引き起こした日本パニック」
Panic over Japan triggers market turmoil
⇒ http://www.independent.co.uk/news/business/news/panic-over-japan-triggers-market-turmoil-2242868.html
事故の被害を受け止める側と、事故を引き起こす側と。
金儲けに目がくらんだ連中は、怒りのヒステリーを起こしているんだろうな?
あの9・11のように、どこかに空売りを仕掛けていたモグラがいたりして……
Posted by 大沼安史 at 10:56 午前